おっさん救急医のブログ

地方で働く中年救急医の考えのまとめ

組織内での仕組みづくり「不公平感」を取り除く

石破茂さんが「台湾の蔡英文総統は「国民の不公平感」を除去して国民を一つにすることができた」と話していたことを書きました。

具体的な例としては、転売屋を阻止した、マスクが国民に平等にいきわたるようにした。ITテックを使って国民に情報を配ったということでしょうか。以下の記事が参考になりました。

台湾はいかに民主的に新型コロナウイルスとの防疫戦を展開しているのか 

鄭 仲嵐 

nippon.com/ja/japan-topics/g00853/?pnum=2

 

私にも「不公平感を取り除くこと」が、仕組みづくりや物事を進めるうえで非常に重要だということを実感する出来事がありました。

私は以前、病院内の急変対応に関する仕組みづくりに失敗しました。いろんな診療科があって、急変に強い科もあれば急変に慣れていない科もあります。急変に慣れていない診療科で急変があった場合には、急変に強い科が助けてあげるのは当然のように思います。こういった病院内の仕組みを作ろうとした際に、手順を誤ってしまい「なんでうちの科ばかりが働かなければならいのか?」と不満が出てしまいました。そんなに滅多に起きることではないし、働いた分だけ時間外手当も出るのに…。

よく観察すると、そういうことを言うのは反病院長派の方々です。

教訓

物事を進めるには「不公平感」が出ないように気を配る

裏の敵対関係に目を配り、敵対するところには細心の注意を払って気を配る

 

落合陽一氏は「最近の日本人には父性がない」と言っています。
一言でいうと面倒見が悪いということでしょうか。
「間違った自己責任論が幅を利かせている」とも言います。

こういった考えが、「なんで俺らがあいつらの面倒を見なければならないんだ」という考えにつながってきているように思います。

書いているうちに「不公平感」と「自己責任論」の根は同じだと思うようになってきました。自己責任論も深く考えてみたいと思います。